平成28年(2016年)熊本地震 被災地レポート
ライズとして何ができるのか──。
それ以前に、自分自身に何かできることはないだろうか──。
発災以降、ただただそんなことを考えていた。
そして、被災地にてボランティアの受け入れが始まってしばらくが経ったころ、日ごろからお世話になっている消防職員の方が、災害専門ボランティアグループの交代要員として震度6強を観測した南阿蘇村に入るという話を聞いた。
同行させてほしいという私の願いを快く受け入れていただき、仕事を終わらせた5月6日の夜に広島を出発した。
ボランティアの皆さんの後方支援的役割しか果たせないだろうが、無駄ではないはず。
とにかく、被災地の状況を知ろう。そう思いながら熊本に向け車を走らせた。
今回は同行させていただいた災害専門ボランティアグループが活動する、4月16日の本震で震度6強を観測した熊本の南阿蘇村で微力ながらお手伝いをして来た。
5月6日(金)の夜に出発し、9日(月)の仕事に間に合うように広島へ戻るスケジュール。全52時間の中で、活動できたのは日中の18時間程度しかなく、出来る事も限られている。
至る所に手付かずの状態、不安全な箇所があるのに、そのままにして帰広しないといけないのが心苦しかった。
被災地に立ったことで改めて思ったのは、この1回だけではなく、今後も連綿と活動を続けていかねばならないということだ。
「これをやって欲しい」という被災地の皆さんのニーズがある限り、そして、私に出来る事がある限り、お手伝いを続けていこうと改めて心に誓った。
■ボランティア活動をサポートする制度
平成28年熊本地震では「災害派遣等従事車両証明書」の発行がなされていて、高速道路などの通行料無料措置が講じられている。
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写真・文:伊木則人(株式会社ライズ・代表取締役)