第29回全国消防操法大会
全国の消防団員の消防技術の向上と士気の高揚を図るとともに、消防活動の充実発展に寄与することを目的とし、日頃の訓練により培った消防操法技術を競い合う「全国消防操法大会」が令和4年10月29日に千葉県市原市の千葉県消防学校で開催された。本大会は新型コロナウイルス感染拡大による中止により3年ぶりの開催となり、本大会においても感染拡大防止に配慮し併催イベントなどは行わず、入場人員制限などの措置が講じられた。
大会には44都道府県の代表隊が出場。消防ポンプ自動車を使用した「ポンプ車操法」と、持ち運び可能な小型動力ポンプを使用した「小型ポンプ操法」の2種類にわかれ行われた。操法競技は消防ポンプ自動車等からホースをつなげて延ばし、放水停止線から10メートル先の火点(標的)へ素早く放水を実施。標的を倒すまでの時間や動作の正確性を競うのだが、過度に動作をそろえるなど、実際の現場活動と乖離した部分で競っているといった声が上がっていた。そこで、いわゆるパフォーマンス的な、あるいはセレモニー的な動作の見直しが行われ、本大会より新たなルールが適用された。
3年ぶりの開催、そして操法実技の一部見直しが行われた本大会では、ポンプ車の部は鹿児島県の中種子町消防団が、小型ポンプの部は福岡県の新宮町消防団が優勝した。
第29回全国消防操法大会成績順位表
第29回全国消防操法大会優秀選手
取材協力:総務省消防庁/公益財団法人日本消防協会
写真・文:Rising取材班
初出:2023年1月 Rising 冬号 [vol.28] 掲載