第15回広島県消防活動自主訓練会
広島県内の消防職員を中心に、自らの意志と責任で明日の消防活動について研究し、災害対応能力の向上を目指す「広島県レスキュー研究会」では、毎回一つのテーマを決めて自主訓練会を実施している。
同会では去る平成31年1月27日に広島県消防学校において第15回広島県消防活動自主訓練会を開催。「ノズル・ホースの研修訓練」をテーマに、各種ノズルやホース、ポンプ運用など消火戦術に関わる事を学んだ。
今回は消火放水機器メーカーから講師を招き座学や検証訓練を行うとともに、広島県内各本部の消火戦術、ポンプ運用やホース延長等の方法、考え方を互いに紹介し、知識を深める機会とした。
消火活動を行う上で欠かすことのできない基本装備であるノズルやホース。当たり前の存在過ぎるため、その使用について「なぜそうなのか」と深く掘り下げて考える機会が少ないという実情がある。また、所属で行う消火戦術もそれぞれの本部が長年積み重ねてきた歴史や伝統という要素を多分に含んでいるため、本部ごとに「当たり前」が違っていたりする。そこで、ノズルやホース、さらにはポンプ運用に至るまで、無数のスタンダードが存在することになる。近年では消火系装備の進化も目覚ましく、こうした現実を理解した上で消火戦術全般を考えていかなければならない。
この訓練会はそうした基本中の基本を見直すきっかけともなり、参加者たちはノズルやホースに関する奥の深い世界について学びを深めた。
■広島県レスキュー研究会
平成26年3月に活動を開始。広島県内の消防職員を中心に、自らの意志と責任で明日の消防活動について研究し、災害対応能力の向上を目指す。活動としては、救助活動を中心に消防活動全般をテーマとした勉強会を実施しています。
本記事は訓練などの取り組みを紹介する趣旨で製作されたものであり、紹介する内容は当該活動技術等に関する全てを網羅するものではありません。 本記事を参考に訓練等を実施され起こるいかなる事象につきましても、弊社及び取材に協力いただきました訓練実施団体などは一切の責任を負いかねます。 |
取材協力:広島県レスキュー研究会
写真:伊木則人
文:木下慎次
初出:web限定記事