注目の消防車両 CLOSE-UP! 津波・大規模風水害対策車


東日本大震災を教訓に、瓦礫が山積する現場や広範囲に浸水が続く現場での機動力を確保すべく、総務省消防庁により整備が進められているのが「津波・大規模風水害対策車」だ。写真の車両は第2次整備分として製作されたうちの1台で、無償貸与を受け宮城県の塩釜地区消防事務組合消防本部が平成27年11月より運用している。
第1次整備分は日野レンジャーをベースにバス型仕様で製作されていたが、第2次整備分は仕様が一新され、いすゞフォワードの高床4WDシャーシを採用。また、運転室はダブルキャブ仕様で、ビルトイン警光灯を備えたハイルーフ仕様となっている。バス型ではないため後部荷室は独立した構造となっており、ここに水陸両用バギーやFRPボート、ライフジャケット等の資機材を積載している。
搭載される水陸両用バギーもバージョンアップが図られている。8輪駆動の「ARGO」をベースに、従来の救助・救急機能に加えて消火機能を付加。フロントには放水銃が常設されており、後部には可搬ポンプを搭載できる。また、悪路走破性を向上させるべく、タイヤの上に装着するゴムクローラーも配備されている。
同本部では、平時はバギーを下ろした状態で水難救助車として同車を運用。管内での山林火災や緊急消防援助隊としての出動時はバギーに積み替えて運用を行う。

 

後部荷室は独立構造。前方寄りの区画にはFRPボートや潜水装借などが収められている。

 

左側も構造は同様。前方寄りの区画には船外機などが積載されている。

 

バギー収容部に各種水難救助資機材を積載し、管内の水難事故に出動することもある。

 

水陸両用バギーはボンネット部分に放水銃を常設。

 

バギー後部の可搬ポンプは必要に応じて積み下ろしが可能。

 


 

SPEC DATA

【津波・大規模風水害対策車】

車名 いすゞ
通称名 フォワード
シャーシ型式 QPG-FTS34S2改
全長 8810mm
全幅 2490mm
全高 3740mm
ホイルベース 4750mm
最小回転半径 9.0m
車両総重量 12890㎏
乗車定員 6名
原動機型式 6HK1
総排気量 7790cc
駆動方式 4×4
配備年月日 平成27年11月9日
艤装メーカー 赤尾

 

SPEC DATA

【小型水陸両用バギー】

メーカー ARGO
駆動方式 8輪駆動方式
燃料 ガソリン
燃料タンク 25L
排気量 748cc
車体寸法 全長3.17m

全幅1.525m

全高1.532m

車両総重量 1,050kg
乗車定員 陸上6名

水上4名

最高速度 陸上32km/h

水上4km/h

その他 着脱式クローラー

ヘリキット

放水銃

担架など

 

 


 

本記事は最新消防装備等を広く紹介する趣旨で製作されたものであり、紹介する装備等は弊社が製造や販売を行うものではございません。

また、当該装備の製作や調達に関するお問い合わせを頂戴致しましても、弊社では対応いたしかねます。あらかじめご了承ください。

 


 

取材協力:塩釜地区消防事務組合消防本部[宮城県]

写真・文:木下慎次(株式会社ライズ・Rising編集部)

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