平成30年度緊急消防援助隊北海道東北ブロック合同訓練

 

小名浜2号~3号埠頭を会場に実施された津波災害救助救出訓練。1日目は「津波の襲来により建物の損壊、瓦礫堆積による閉じ込め、土砂瓦礫などが散乱し多くの要救助者が下敷きとなっている。海上では家屋流出、漂流孤立者が発生するなど甚大な被害が発生している」との想定の下に訓練を実施。2日目は「震度6強の地震により大津波が発生、その影響により漁業実習船『福島丸(655トン)』の乗組員である学生等数十名が負傷した。実習船は入港を目指しているが、現時点では港内の漂流物の状況により入港できずに港外に停泊し、救助を求めている。2日目の朝に入港できる見通しがたち、海上保安庁での救出開始までには時間を要するため消防機関に要請があった」との想定の下に、実物の船舶を使用した救助活動訓練が展開された。狭隘な船内における多数傷病者対応、救助及び搬送トリアージの実施という高負荷な訓練内容で、活動中には津波警報が発表され活動中断の判断が迫られ(20分後津波が襲来し、到着高2メートル強)、この津波の影響で着岸していた船舶が離岸し座礁(岸壁から約10m)するといった想定も盛り込まれた。さらに、座礁した際に実習船から海上に燃料が流出したとの想定により、福島海上保安部巡視船「てるかぜ」及び福島汽船株式会社のタグボート1隻が処理対応を実施。海上に投げ出された航海士及び船上に取り残された船長の救出には海上保安庁のヘリが投入された。

 


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