日頃の訓練成果を披露! 第46回中原消防団消防大会


会場には団員の家族や地域に住む一般の人々も多く駆けつけて応援をしていた。

去る平成29年6月4日、神奈川県川崎市中原区にある等々力緑地の催し物広場において、同区内の消防団員が日頃の訓練成果を披露する「中原消防団消防大会」が開催された。今回で46回目の開催を迎える同大会には中原、大戸、住吉、玉川、丸子の5地区から各分団が集まり、消防団員総勢215人が参加。日頃の訓練成果を試すべく各種競技に挑戦した。また、川崎市の人口が平成29年4月24日に150万人を突破したことを受け、記念すべき節目を祝い内外に広く発信するため、今回は大会名に「150万人都市記念」が冠された。
この大会はおなじみの「操法競技の部(小型ポンプ操法)」だけでなく「一般競技の部」が設けられているのが特徴。訓練種目としては「防火衣着装訓練」があり、コース上に用意された防火衣や防火帽、手袋などを着装しながらゴールを目指す。当然タイムを競うものだが、ゴール後の審査では安全に直結するあご紐やベルトの締りといった部分など、着装状況を徹底的にチェックされる。早さだけでなく正確さが求められるというわけだ。他にも要救助者の下へ迅速に駆けつけ、応急手当と並行して簡易担架を作成して搬送する「応急救護訓練」や、統制の取れた分団の行動が審査される「小隊訓練」などが行われた。
操法競技の部で行われる小型ポンプ操法では中原区では初めてとなる女性団員が参加。玉川分団では入団5年目となる女性団員が2番員として活躍し、機敏な動きにより3位入賞に貢献した。
当日は天候にも恵まれ、会場には一般市民も多く応援に駆けつけた。日頃の訓練の成果を披露することで、消防団活動や地域防災についても理解を深めることができたようだ。

 

  • 会場に掲げられた横断幕の裏側には、地域住民へ向けて中原消防団の熱き思いを込めたメッセージが書かれていた。
  • ホース延長・伝令・収納訓練。まずはホース延長を行い、40m先で待つ仲間の元へ走る。
  • 入れ替わりにホースの収納を開始する。
  • 応急救護訓練。2名が連携し、応急手当を実施する。
  • 並行して毛布による搬送用の簡易担架を作成。
  • 防火衣着装訓練は障害物競走のように防火衣・防火帽・手袋・鳶口の流れで順次装備をつけていく。
  • 防火衣着装訓練は障害物競走のように防火衣・防火帽・手袋・鳶口の流れで順次装備をつけていく。
  • ゴールでは審査員の厳しい目で着装状況がチェックされる。
  • 指揮者の指揮に従って整列、方向転換、行進、かけ足などのを行う小隊訓練。
  • 操法競技の部。待機線に並んだ選手たちが確認を行う。
  • 操法競技の部では小型ポンプ操法が行われる。各分団の代表が日頃の訓練成果を披露する。
  • 操法競技の部では小型ポンプ操法が行われる。各分団の代表が日頃の訓練成果を披露する。
  • 操法競技の部には中原区では初めて女性団員が2番員として参加した。
  • 実戦応用操法では実災害対応をイメージして放水が行われた。
  • 会場となった催し物広場は消防訓練の場として整備されており、地域と消防を繋ぐ空間として人々に愛されている。

 

整然と並ぶ中原消防団各分団の積載車。

 


 

取材協力:川崎市中原消防団

写真・文:木下慎次


初出:2018年01月 Rising 冬号 [vol.08] 掲載


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