平成30年度緊急消防援助隊北海道東北ブロック合同訓練
統合整理により閉鎖となった大熊第2仮設住宅を会場に、異なる想定で2日に分け実施された救助救出訓練。1日目は「福島県沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生。震度6強を観測したいわき市の好間地区において、家屋倒壊が多数発生した。さらに、街区西側山林の土砂崩れも発生し、倒壊家屋等に多くの住民が取り残された」という想定の下に訓練を実施。電柱倒壊やソーラーパネルといった活動障害への対応やコンクリート製重量物等に対するUSAR技術を使用した救助活動(ブリーチング、リフティング、クリビング、ムービング等)、倒壊危険家屋への対応(レスキューサポート等の救助器具によるショアリング等)といった要素が盛り込まれた。また、建物倒壊等による道路閉塞・不整地化に対応するため水陸両用バギーがフル活用された。2日目は「前日の地震により停電が発生していたが、2日目に電力が復旧。これに伴い家屋内から通電火災が発生し、強風により広範囲に延焼拡大の様相を呈している」という想定の下に訓練を実施。陸上自衛隊地上消火部隊及び地元消防団による山林火災の消火活動、消防防災ヘリや自衛隊ヘリによる連携した空中消火なども実施された。また、水利の確保としては消火栓使用不能に伴う自然水利等からの遠距離中継送水、災害時協定締結事業所等との連携によるコンクリートミキサー車での補水などが行われた。