震災孤立を想定した屋上救助訓練


「横浜ハンマーヘッド」という名前の由来にもなっているハンマーヘッドクレーン。1914年に建設された日本初の湾港用電動クレーンで、歴史的産業遺産に認定されている。
会場となった横浜ハンマーヘッドは、客船ターミナルを中核に商業施設やホテルを融合した複合施設で、横浜・みなとみらい地区に隣接する新港ふ頭に位置する。一帯は観光拠点として高い集客力を有し、平時から多くの来訪者が滞在するエリアとなっている。今回の訓練では、同施設内のホテル「InterContinental Yokohama Pier 8」屋上から要救助者2名を迅速かつ確実に救出することを主眼として実施された。
現場上空に進入した消防ヘリ「はまちどり1」は一定高度でホバリングを行い、隊員2名をホイストにより降下させた。降下した隊員は屋上にて要救助者の状況確認等を実施し、その後、再進入した機体から追加隊員が降下して収容体制を整えた。
救出は要救助者の状態に応じて方法を使い分け、歩行は困難であるが比較的軽症の要救助者についてはエバックハーネスによる吊り上げを実施し、もう一名についてはレスキューストレッチャーを使用して収容した。吊り上げ時には、屋上側の隊員が誘導ロープを操作し、回転や振れの抑制が図られた。

訓練に参加した横浜市消防局の「はまちどり1」。
同局では今後も様々な建物・施設を対象とした訓練を継続し、練度向上を図る方針である。震災等における「最後のアクセス手段」となる航空救助の精度向上に向け、実地訓練を通じた検証が継続されている。

取材協力:横浜市消防局
文:木下慎次
初出:web限定記事





























